ネットワーク基礎

■ネットワークとは

ネットワークとは情報の流れる経路のことです。
2台のPCにケーブルをつないでデータのやり取りを可能にした場合、
そのPCの間でネットワーク(情報の伝達経路)がつながったといえます。

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■LAN

LANとはLocal Area Network の略で会社や学校など規模の小さいネットワークのことです。
※イメージ図のhub(ハブ)についてですが説明は後ほど行います。

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■ハブ(hub)とスイッチング ハブ(switching hub)

ハブ(hub)とは複数のPCを接続し、ネットワークを作るための機械のことです。
接続にはLAN等のケーブルを使用し、接続するとハブを中継して
データのやり取りが可能になります。
ハブはデータの中継地点としての役割を担います。
ただ、ハブは受信したデータを接続された全ての機器に送信してしまいます。
現在、一般的に使用されているハブはスイッチング ハブ(switching hub)と
呼ばれているものです。
スイッチングハブは送信先、送信元を判断してそのPC間だけで
データのやり取りを行える機械です。

	ハブ:
		データ受信 => 全ての機械へ送信
		
	スイッチングハブ:
		データ受信 => 送信元、送信先を判断してそのPC間でやり取りを行う

■イーサーネット(Ethernet)

LANのデータの通信も効率の良い通信を行うための規格があります。
イーサネットはLAN通信で最も使用されている規格で、
PC間の通信を効率よく行うための通信方法のことです。
10年以上前から使用されている規格ですが、
技術の進歩にあわせて通信速度は高速化されています。
現在10GBASE-Rの10Gbpsが最速です。
※1.10GBASE-Rはイーサネット規格の一つです。
   イーサーネットは速度や範囲を定めた規格が複数あります。
※2.bpsはネットワークの通信速度を表したものでbit per secondの略です。
	これは1秒間に何ビット送信できるかということを示しており
	10GBASE-Rの10Gbpsは1秒間に10Gbit送信できることになります。
	
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■LANケーブルの種類

LANケーブルはUTP(Unshielded Twist Pair)ケーブルと光ファイバーケーブル、
STP(Shielded Twisted Pair)、同軸ケーブルがあります。
	
	UTPケーブル:
		一般的に使用されているLANケーブル
		カテゴリが設けられておりこの値が高いほど高速通信に対応している
	
	光ファイバーケーブル:
		光ファイバー通信を行うために必要なケーブル
		UTPと光ファイバーの大きな違いは距離でUTPが最大100m程に対し、
		光ファイバーは30kmまだ可能
		光ファイバーにもシングルやマルチなどの種類があります。
		
	STPケーブル:
		UTPケーブルよりも電磁波ノイズを受けづらいが性能が良い分コストが高い
		STPケーブルと見た目が変わらない
		
	同軸ケーブル:
		現在のLANではほとんど使用されていないケーブル
		テレビ受信機などの配線で現在も使用されている

■データ送信方法

データの送信はパケット交換方式が採用されています。
	
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この方式は送信するデータをパケットと呼ばれるデータに分割します。
パケットには送信元の情報と、送信先の情報、分割番号等が
設定されており順番に送信先へ送られます。
受け取り側は自分宛に来たデータかどうかや、分割データが順番に来ているか等を
確認しながらデータを受信していきます。
受信が終了したら、受信結果(成功したか、エラーが起きたか)を
送信元に送り通信を終了します。
この受信方式のメリットは1つの回線を複数で共有できます。
しかし、たくさんの人が同じ回線でデータのやり取りを行うと
回線がパンクするというデメリットもあります。

■NIC(Network Interface Card:ニック)

NICとはPCに搭載されているパーツのことで、
ネットワークをつなげるために必要です。
LANケーブルをつなぐためのNICや無線LANを受信するためのNICがあります。
NICはパケットになったデータを電気信号に変換してLANケーブル、
または無線LANに乗せて送受信を行います。
NICにはMACアドレスが付与されており、LANケーブルをつなぐ用のNICと
無線LAN用のNICがコンピュータに搭載されていた場合、
各NICにつき、ひとつずつMACアドレスが用意されています。

■MACアドレス

MACアドレスとはPCに搭載されている
NIC(Network Interface Card:ニック)に付与された識別番号のことです。
MACアドレスは48bitの数値がつけられており、
前半と後半を二つのコードに分割して構成されています。

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前半のベンダーコードは頭から24bit分を使用し、販売会社毎につけられているコードです。
このコードは全世界で一元管理されており、ベンダーコードだけで
どの会社の製品かわかるようになっています。
後半の独自コードは25~48bitの部分を使用しており、
製品の販売会社が独自に決めています。
MACアドレスはユニーク(唯一)なコードになっており、同じ値は存在しません。