クローン

バージョン

この記事の対象バージョンは2.0です。

概要

クローンとはスプライトをプログラム実行中に複製する機能です。
命令、コスチュームリストが複製されるところはスプライトリストのコピーと同じですが、
クローンの場合はスプライトリストには追加されません。
あくまでもプログラム実行中のみ有効な命令です。

使用箇所

クローンは同じ命令を持ったスプライトが複数必要な場合に使用します。
例えばゲームの敵や弾などです。

クローン作成者

Scratchでクローンを作成する場合、「クローンの作成者」が必要です。
この作成者の実装方法は「スプライト自体が作成者」
「作成者(クローン工場)を別途作成する」があります。

スプライト自体が作成者

スプライト内でクローンを作成する命令を実装することで、
特定の条件時にクローンが作成されることになります。
「作成」と「複製」の役割を1つのスプライトで完結させることができます。

作成者(クローン工場)を別途作成する

クローンを作成する命令をクローン対象のスプライトとは別に作成します。
「作成者」と「複製」を別々にすることで命令を
スプライト単位で分担することができます。

実際のゲームでは?

実際のゲームではほとんど敵や弾など複製が必要なものには
プレイヤーなどの専用の作成者がおり、
その作成者によって複製が作成されています。

クローン命令

クローン命令には「○○のクローンを作る」「このクローンを削除する」
「クローされたとき」の3種類があります。

○○のクローンを作る

scratch_0079
「○○のクローンを作る」は指定したスプライトの
クローンを作成する命令です。

scratch_0082

上の命令を実行すると1秒間隔で5回、猫のスプライトのクローンが作成されます。
※表示位置の変更は別で行っています。


このクローンを削除する

scratch_0080
「このクローンを削除する」はこの命令を実行したスプライトが
クローンだった場合、そのスプライトを削除するという命令です。

scratch_0084

上の命令を実行すると、猫のクローンが作成され動き出します。
その後、画面到達した際にクローン削除命令が実行されてクローンは消えます。
※クローン作成命令は別で行っています。


クローンされたとき

scratch_0081
「クローンされたとき」はスプライトがクローンで作成された際に
実行されるイベント命令です。
クローンとして動作するまではこの命令以降は実行されないのが特徴です。

scratch_0083

上の命令を実行するとクローンとして作成された猫が
様々な色で表示されて歩き出します。
この命令はクローンとして複製されるまで実行されません。
※クローン作成命令は別で行っています。


問題


上の挙動と同じものを次の命令ブロックを使用して作成して下さい。

画像

Scratchが提供している以外の画像を使用していますので、
以下のリンクからダウンロードして下さい。
		
使用画像

ネコの動きは以下のように実装してください。

クローンとして作成されるまでは非表示
クローンとして作成後は表示を行う
画面の端まで歩いて、画面端で削除
命令は以下のものを使用します。 scratch_0086

工場(作成者)

工場の動きは以下のように実装してください。

表示位置を指定する
1秒ごとに猫のスプライトをクローンとして作成する
命令は以下のものを使用します。 scratch_0085

解答

こちらに解答がありますので、答えを作ったら確認してください。